世界初のロボットホテル「変なホテル」
2015年7月にオープンした、長崎のハウステンボスの変なホテル。
ここは、フロントやクローク対応をロボットが行い、人件費を極力削減することを試みた新しいホテルです。
「おもてなし」という感覚は「人」ならではだと思いますが、ここは細部にロボットの「愛嬌」を感じることができるようになっています。
ロボットアームが荷物の管理
クロークはロボットアームが行います。
このロボットアーム、荷物を受け取り収納すると、お客様に向かって二本のアームを使い「手を振る」そう。
ハウステンボスというエンターテイメント産業ならではの「心づかい」です。
3台のロボットが受付
変なホテルの目玉であるフロントには、「ヒト型女性ロボット」「恐竜ロボット」の3種類が対応します。
フロントの対応が、アミューズメントのひとつであり、子どもの頃イメージしていた「ロボットと人との生活」を実感させるものではないでしょうか?
オープニングパーティーでは、ドローンがハニーピーナツを持ってくるなど、接客をIT技術で対応させる挑戦的な試み。
人が行うことを、技術がやってのけてしまうことはこれまでも行われてきたことで、いよいよ「接客」の領域にそれが入ってきたか!という印象を受けます。
この、変なホテルは「建築費」「人件費」「光熱費」のコストを大きく削減しています。
各項目を「新しい技術」を取り入れることで、乗り越えているというのは、我慢をさせるのもではなく、とても健全な印象を与えています。
技術者にとっても生活になじませながら改良をしていくことができますし、人件費が重たいと言われている今日の日本経済に新たな一石を投じることでしょう。
ロボットによるおもてなし
コンシェルジュサービスや、室内に設置された「チューリーちゃん」というロボット端末
では話しかけると、電気を点けたり消したりしてくれるそうです。
フロントで顔認証を行えば、入室時にカードキーが不要になります。
「ロボット」「ドローン」「顔認証」等、普段気になりながらなかなか使う機会がない技術をフルコースで体験できるのもこの変なホテルの魅力の一つでしょう。
子どもの興味をひくと同時に、ドラえもんのポケットにわくわくしていた大人の心も大きくつかんでいるように感じます。
泊まるだけで「非日常」であり「21世紀」を感じることができる。
ITというと人のぬくもりが感じられない等、「面白さ」や「実感」を感じにくいサービスが多い中、この変なホテルは、「新しさ」「人とロボットの共存」「ITによる効率化を最大限に生かす」ことで、私たちのライフスタイルの次の一歩を考えさせてくれるのではないでしょうか?
予約方法は、オープン当初はwebを通じて入札をするようになっていました。素泊まりプランからアメニティやサービスを追加する方法で基本の料金が決定され、ゴールデンウィークや夏休み、連休等予約が殺到する時期は一番高い金額で競り落とした人に宿泊権が渡されます。
しかし、この方法は宿泊1か月前にならないと予約が取れているかどうかわからず、旅行の予定が組み難いということで、現在は固定料金を表示させ予約を取る仕組みに変更されています。
ハウステンボスというアミューズメントパークの背景があるからこそ、面白く興味をひくサービスになっていると感じます。