リモートワーカーのための時差ぼけ対策

海外でリモートワークをする方も多いと思います。
私はリモートワーカーではありませんが、トレーナーとして試合や合宿で海外に行くこともあり時差との戦いから遠征がスタートすることもあるので、リモートワーカーの方にも情報を提供できると思い書かせていただきます。

世界の中でも極東に位置する日本から、海外へ行くためには航空機での長時間の移動を伴います。そのため海外遠征時には現地での時差調整を考慮した航空機内での過ごし方や現地入り後の調整方法を考えることが最高のパフォーマンスを発揮するための準備として必要です。

リモートワーカーのための時差ぼけ対策

サーカディアンリズムの乱れと対策

長時間の移動時には概日リズム(サーカディアンリズム)の乱れ(通称:時差ぼけ)が生じます。東行き(日本からアメリカ方面)のフライトでは同じ時間で西方フライト(日本からヨーロッパ方面)したときに比べて時差ぼけが大きいことが知られています。
ヨーロッパへは西行きのため現地時間にやや同調しやすく、比較的時差ぼけは少ないと考えられています。
ですが、現地時間との同調がうまくいかないと入眠困難、睡眠障害、集中困難、目の疲れ、気分の高揚や憂鬱、心身疲労、食欲減退などが起こるため、競技者のパフォーマンスへの影響が考えられます。
個人によって違いはありますが、正常な睡眠パターンを取り戻すまでに3〜4日かかるのが一般的です。

時差ぼけ対策

1. 機内

競技者の場合、特殊な航空機内での環境を理解したうえで、時計を到着先の時間に合わせ、睡眠と食事における調整準備を始めます。
さらに、東行きの際はなるべく早く睡眠をとるようにします。

2. 現地入り後の対策

一般的には概日リズムを同調させるために到着した現地で軽い運動を取り入れると時差の同調が促されることがわかっています。
そこで、日中に現地についたら軽い運動で体を調整します。
また、屋外スポーツ競技などでは屋外光の下での軽い運動により、概日リズムの同調が促進し、夜まで睡眠を取らないようにする努力が必要です。
日中に睡眠を取ると一時的に疲労は軽減されますが、概日リズムの調整が遅れることになります。また、現地の夜間に体育館などの屋内で強い光を浴びると入眠のタイミングが変化するので注意が必要です。
時差のきつい東行きと比較的楽な西行きでは現地入り後の対策も弱化違います。
東行きでは現地時間の午前中に到着することが多いため、午後に太陽光を浴びながら運動することが望ましいとされています。
一方、西行きでは現地時間の夕方に到着することが多く現地時間に合わせて早めに睡眠を取ることが望ましいとされています。

これまでのところ、概日リズムによる睡眠障害に対する調整方法について確立されているとはいえないですが、現地時間に合わせた入眠のタイミングに設定しズムーズに熟睡できるように計らうことが重要になります。

Image credit: Matthew Smith via unsplash

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