Automator、使っていますか? 前回の記事(Mac Automatorで複数のPDFを1枚のPDFにまとめる)では「複数のpdfを1枚のpdfにまとめる」という作業をAutomatorで自動化しました。
今回は前回説明しきれなかったアプリや、フォルダアクション、デバッグ方法をご紹介します。
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アプリ:立ち上げ後、必ず使うソフトを全部一度に開く
複数のpdfを1枚のpdfにまとめる作業は「サービス」で作りましたが、「PCを立ち上げたあと、必ず使うソフトを1クリックですべて開く」場合は、「アプリ」で作るのがいいでしょう。
今回のワークフローは「アプリケーションを立ち上げる」のみです。「アクション」の「ユーティリティ」から「アプリケーションを起動」をドラッグして、開くアプリケーションを撰択するだけ。
開くアプリケーションは2つ以上でも動作するので、どんどん入れていきましょう! メール、ブラウザ、Skypeなどが1クリックで立ち上がります。
ただしマシンスペックに気をつけてください。当たり前ですが、作業が重いとフリーズやクラッシュの原因になります。
作業量や処理速度の確認方法は後述します。
フォルダアクション:写真をまとめてリサイズする
フォルダへのファイル追加をトリガーとして行う作業は、フォルダアクションを使いましょう。例えば「ブログに使う写真をまとめて規定のサイズにリサイズしたい」ような場合。所定のフォルダに保存すれば、フォルダ内の画像をすべてリサイズできます。
わたしはTumblrでブログをやっていますが、Tumblrだと横幅1280px、640px、540px、500px……と自動的に縮小した画像が複数保存されるので、画像をとりあえず一律横1280pxにしたい!
フォルダアクションの場合は、ウィンドウ上部に「“フォルダアクション”は次の場所に追加されたファイルやフォルダを受け取る」は指定しなくても大丈夫。具体的なワークフローは以下のとおりです。
「Finder項目にフィルタを適用」でイメージファイルを指定することで、フォルダ内にイメージ以外のファイルが入っても安心です。保存したら、「サービス>フォルダアクション設定…」からアクションを選び、チェックボックスにチェックをいれるだけ。
これで、大きな画像はフォルダに入れるだけで、全て横1280pxに縮小されるようになりました。
スクリプトを書けば、拡張子で分類したり、フォルダにいれたファイルを、レンタルサーバーに自動アップできるようにすることも可能です。
アプリとサービスの違いは?
プリントプラグインやフォルダアクションはなんとなくわかります。それではアプリとイメージの明確な違いはなんでしょうか?
どちらもAutomatorそのものを立ち上げずに実行できる形式です。
サービスには『OS X 全体で利用できるコンテクストワークフロー』という特徴があります。アプリをクリックしなくても、Finderやテキストなどから情報を受けて処理できます。
前回作った「複数のpdfを1枚のpdfにまとめる」はサービスで作りましたが、じつはアプリでもよかったのです。アプリの場合、アプリをクリック、あるいはアプリにpdfをドラッグ&ドロップする、というトリガーになります。
アイコンが増えるのが嫌だったのでサービスで作りましたが、ドラッグ&ドロップの方が直感的でいい! という場合は、アプリで作るのもありです。
サービスには、ショートカットキーを当てることもできます。コンテクストメニューからも使えます。例えば「通常のテキスト入力時に、rubyでevalしたい」とか「macで文字化けする濁点のバグを直したい」という場合は、サービスが向いています。
参考
- Mac OSXでのカタカナひらがなの濁点が変なので変換する方法 | salmomoのさるもも
- Mac を使っているなら必ず使うべき2つの機能 “Automator” と “サービス” – kurainの壺
Automatorでデバッグ作業や処理速度の確認をしたい
「この作業、自動化できるんじゃないの?」と思い、Automatorを立ち上げてフローを作っていっても「保存しないと動作がわからない」という壁があります。プログラミングにデバッグ作業はつきもの。保存する前に動作を確認したいのが人間というもの。
もちろん、Automatorでもある程度のデバッグ作業は可能です。
ウィンドウ右上の「実行」でテストできます。このとき、処理にかかる時間も確認できます。アプリを作っている場合は、この方法で概ねデバッグすることができます。
サービスやプラグインのデバッグは、あらかじめデバッグ用にフローを組むといった工夫が必要です。フローを実行する場合は別に保存して、コンテクストメニューから実行するのがオススメ。
また、これまではあらかじめアプリかサービスか、書類の形式を選んで作っていましたが、スタートを「ワークフロー」から始めて、あとから書類形式を決めることもできます。迷ってしまった場合は、ワークフローではじめてみましょう。
参考
まとめ
Automatorは本当に、いろんなことができるツールです。2回にわたり紹介したもの以外にも、スクリプトを使ってより複雑なことをさせたり、シェルスクリプトをアプリ化したり、複雑なフォルダアクションを設定することもできます。いじくり回して試してみてください。
日本語ではブログのちょっとした記事が多く出てきますが、海外サイトだとかなりしっかり紹介しているサイトもあります。参考にしてみてくださいね。