2つのボールが針の代わりに
スタートアップ企業EONEより発売されている、手で触ることで時刻を確認する革命的な腕時計「BRADLEY(ブラッドリー)」。
BRADLEYには、針の代わりに2つのパチンコ玉のようなボールを搭載。
ボールは時計内部の磁石によって動作し、表面のボールは「分」、側面のボールは「時」を表します。
この仕組みにより、装着者は目で見なくても触れるだけで現在時刻を確認可能です。
視覚に障害をもつ人はもちろん、健常者も「打ち合わせや会食の際、時刻を確認したいけど、腕時計を見たら失礼にあたる」といったシーンで活用できます。
シンプルで洗練されたデザイン性も特徴。
ラインナップも革製バンドやメタルバンド、キャンバス地のバンドが用意され、カラーバリエーションも豊富です。
視覚障害者の人々からインスピレーション
EONEの創業者キム・ヒョンス氏はMBAの学生時代、視覚障害をもつ友人と並んで授業を受けていたといいます。
音声時計をつけていた友人は授業中に音を出して時間を確認することができず、常にキム・ヒョンス氏に時間を聞いていたそうです。
これがきっかけで視覚障害者用時計に興味をもち、「様々な最先端技術が世界を変えているのに、視覚障害者用の時計は特に発展がない」と感じたキム・ヒョンス氏は、仲間を集め、より便利な視覚障害者用時計の開発に乗り出します。
そして、BRADLEYが誕生。ちなみに、BRADLEYという製品名の由来は、2011年にアフガニスタンで爆弾処理部隊として在役中に爆発事故に遭い、視力を失ったブラッドリー・スナイダー氏の名前にちなんでいます。
ブラッドリー・スナイダー氏は失明後に競泳に挑戦し、2012年のロンドン・パラリンピックで2つの金メダルを獲得しました。
そんな彼の暗闇に屈しない精神が製品のインスピレーションになっています。
キム・ヒョンス氏は「BRADLEYは見る“ウォッチ(Watch)”ではなくタイムピース」だと強調します。
美しいデザイン性、こだわりと想いがつまった製品としては他に、ジョブズが作り上げたiPhoneが連想されますね。
こうしたプロダクトこそ現代に求められているのではないでしょうか。
価格は3万8772円(税込)から。
参考リンク
http://www.eone-time.jp/