HTTPが16年ぶりのアップデートでHTTP/2に。具体的にどうなるの?

HTTP(ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル)が16年ぶりにアップデートされます。2/18、HTTP/2の仕様がインターネット技術標準化を推進する団体IEFTに承認され、今後正式公開予定とのこと。

と言われても、しがないWebデザイナーの自分にはちょっとイメージがつかなかったので、具体的にどうなるのか調べてみました。


インターネットの進化は劇的だった

そもそも、この10年でインターネットは劇的に進化しました。10年前というと、ちょうどブロードバンドが導入されはじめ、インターネットが急速に普及していった頃です。

その頃はテキストサイトが主流でした。黒い背景に、天使の羽、フレームサイト、カウンター、あなたは◯◯人目のお客様です、そんなサイトを思い出します。BGMに謎のMIDIが流れたりしていました。懐かしい…。

ところがこの10年でインターネットは劇的にリッチになりました。1ページのコンテンツ量がアップし、静的ページにアニメーションを埋め込んだり、動画や音楽等の大容量コンテンツを楽しめます。回線速度がアップしたため、快適なインターネット生活が送れるようになりました。

例えばニコニコ動画やyoutube

回線速度はどんどん早くなり、外出先でもスマートフォンやタブレットから快適なインターネットが約束されています。しかしGoogleの実験で、ネットワークの回線速度が一定を超えると、それ以上読み込み時間が短くならないことが分かりました。これ以上の高速表示を可能にするためには、回線速度を上げるよりRTT(ラウンド・トリップ・タイム)を短くすることが必要だと分かりました。

そこでGoogleが開発した新しいプロトコルがSPDY(スピーディ)。これをベースに開発されたのがHTTP/2です。

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具体的になにが出来るのか?

読み込み速度が上がる

HTTP/2は接続を多重化することで、複数のリクエスト処理が可能になります。つまり読み込み速度が早くなる!昨今、レスポンシブ化やコンテンツの肥大化でサイトが重くなりがちでしたが、それが解消されるかもしれません。また、ロード遅延で、CSSが適用されてないものが一瞬見えたりすることもなくなるかも。

今までのWebコンテンツは変更しなくてもOK

HTTP/2は、現在のHTTP/1.1に互換性をもたせ、現在のWebでも使えるよう開発されています。つまり、これまで利用していたHTML、CSS、JavaScript、等のWebコンテンツを書き換える必要はありません(ただしHTTP/2の恩恵に預かるためには、コンテンツを多少修正する必要は出てくると思いますが)。

セキュリティが強固になる

ブラウザシェアの高い、ChromeとFirefoxでは、HTTP/2 over TLS(トランスポート・レイヤー・セキュリティ)のみサポートすると表明されています。HTTP/2と暗号化したHTTPSがセットになり、その分セキュリティがより強固なものになると考えられています。

HTTP/1.1とHTTP/2には他にも様々な違いがあります。そのあたりの詳細は、以下のページに公開されています。

まとめ

ゲーム等、リアルタイムで大容量を通信するアプリケーションで、HTTP/2の恩恵を受けられるのは間違いないと思われます。それ意外にも、SNSやレスポンシブサイトでのメリットは大きそう。インターネットがより快適になりそうです。

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