突然ですが、皆さんの賃金はどのように決定されていますか?
勤務時間を軸に賃金を決定する場合もあれば、成果物の質を軸に賃金を決定する場合もあるかと思います。
今回anywherではEntrepreneurのサイトに掲載されていた新しい賃金の決定方法をご紹介したいと思います。
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「ワーク・ライフ・インテグレーション」という言葉をご存知ですか?
ワーク・ライフ・インテグレーションとは仕事と生活を統合させ、双方の質を高める働き方のことを言います。
このワーク・ライフ・インテグレーションの考え方が日本に浸透するにつれ、昔ながらの職場ポリシーに代わって、成果を重視する環境が日本でも広がってきました。
2014年のlarge-scale survey of U.S. companiesの調査では、雇用者50人以上の企業の約45%が、働く場所や時間、タスクの軽減など、従業員に合わせた働き方を推奨しているという結果が発表されています。
しかし、賃金が成果のみに応じて支払われる場合、人々は実験的な学習を回避するようになるという懸念事項もあります。
コミットレベルを用いた賃金決定
そこでビジネスネットワークHappy MellyのCEOユーゲン・アペロ氏はEntrepreneur誌に「賃金をコミットレベルに応じて支払う」という、新しい方法を提案しました。
コミットレベルとは「どれだけ従業員が仕事に関わることができるか」を表した指標のことをいいます。
従業員のコミットレベルを5段階にレベル分けし、各レベルごとに賃金を決定する方法です。それではレベル分けの方法を具体例を出してご紹介します。
レベル5(100%のコミット)の従業員の場合
会社の給料が唯一の収入源で、サイドビジネスを持たず、経済的に誰の補助も受けていない従業員を対象とします。
また会社はこの従業員に絶対的なコミットを期待します。
レベル4 (80%のコミット)の従業員の場合
配偶者などから収入の20%以下の経済的補助を受けているか、自分のビジネスを開発するために、少しの時間や努力を意図的に費やしている従業員を対象とします。
また会社はこの従業員に高いコミットメントを期待します。
レベル3 (60%のコミット)の従業員の場合
収入の40%の補助を得ているか、低収入のサイドビジネスを営んでいる従業員を対象にします。
また会社はこの従業員に、会社を優先してもらうことを期待します。
レベル2 (40%のコミット)の従業員の場合
収入の60%以上の補助を得ているか、収入のよいサイドビジネスを営んでいる従業員を対象にします。
また会社はこの従業員が会社以外を優先する可能性があることを認識しています。
レベル1 (20%のコミット)の従業員の場合
収入の80%以上の補助を得ているか、高収入のサイドビジネスを営んでいる従業員を対象とします。
また会社はこの従業員が通常会社以外を優先することを認識しています。
人生設計に従って、仕事に打ち込める割合は変わる
コミットレベル別に賃金を決定する方法は今までなかったのではないでしょうか。
たしかに自分の人生設計が変わることで、仕事に打ち込める割合は変わってくるかと思います。
この方法では、従業員は契約書に1週間の労働時間を書き込む代わりに、コミットレベルを書き込みます。
また、経営者は、従業員の割り当てられたプロジェクトへの努力と貢献をどれだけ頼りにすることができるかだけに注意を払えばいいのです。
自分のコミットレベルを申請し、賃金が決定する風潮になった場合、会社勤めをしながらの起業や起業の準備などの作業を会社に隠すことなく、私たちはより自由に動けるようになるのではないでしょうか。