スタートアップ資金調達方法 公的融資制度編

まとまったお金がなければ独立できない!

新規の開業・独立時においても、すでに行なっている事業の運転資金にしても、事業資金というものはビジネスの命綱です。
これから独立する、新規開業するという場合は、事務所の賃料、設備費用、備品代、光熱費、生活費など多くのお金を準備しなければなりません。

新しく事業をはじめて、しばらくは赤字が続くのが通常ですので、収入がなくても事業が継続できるだけのお金が必要になります。
これを全て自分の稼ぎや親兄弟から借りるのは、とても大変なことですね。

しかし、これから初めて事業を始めるという人が、民間の銀行などからお金を借りるのは、非常に難しいです。
借りることができても開業資金の一部であったり、1年以内に返さなければならなかったりと、条件も厳しくなります。

そこで検討するべきなのが、公的な融資制度を活用することです。
公的融資制度を利用すれば、低金利で借りられる、取引実績がなくても可能である、などのメリットがあります。

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銀行が貸してくれない人のための公的融資制度

公的な融資制度には大きく分けて「日本政策金融公庫」を利用するものと、自治体から融資を受ける「制度融資」とがあります。

日本政策金融公庫や自治体からの融資では、民間の銀行があまり貸してくれないような人にもお金を貸してくれます。

例えば、銀行からお金を借りる場合は、不動産などの担保が必要であることがほとんどですが、公的な融資制度ではそれが必要でないことが多いです。

また、これまでサラリーマンだったが、脱サラしてフリーとなるような取引実績のない人に対しても開業資金を融資してくれます。
つまり、信用力の低い人もお金を借りることができるのですね。

民間よりも融資条件がゆるい?

これらの制度を利用すると、どのようなメリットがあるでしょうか。
まず、日本政策金融公庫と自治体からの融資に共通していることは、融資の審査が民間ほど厳しくなく借りやすいということ。
低金利であり、返済期間が比較的長期であることです。
日本政策金融公庫の場合は、年利1.5%〜4%程度以内で金利が設定されています。

日本政策金融公庫を利用するうえでのデメリットは、
開業資金の全額を融資してもらうことはできないということです。
一部は自分で準備しなければなりませんから、会社勤めしている間に数百万円は貯蓄しておくべきですね。

また、これは民間から融資を受ける場合も同じですが、しっかりとした事業計画や返済計画を作成していなければなりません。
融資を申請するときに、担当者から詳細な資料の提出とヒアリングが行なわれます。
融資条件がゆるいからと、なめていると、審査に落ちて必要なお金を借りることができなくなってしまいます。

地方自治体からの制度融資にもデメリットはあります。
それは融資を受けるための条件と、信用保証協会からの保障を受ける条件が設定されていることです。
まず、自治体からの条件としては、その自治体内に住居や事務所か住居があること、資本金や従業員数が一定以内であること、などです。
これらの条件をクリアしたうえで、信用保証協会からの保障を受けることで、融資を受けることができるのです。

整理すると、公的な融資制度を利用するには、
明確な計画や一定の条件をクリアする必要などがあるが、低金利、やさしい条件で有利にお金を調達することができる、ということ
です。

資金調達の方法はたくさんある

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せっかくいいアイディアがあっても、人にはない技術を持っていても、お金が調達できないことにはビジネスは始められません。
なるべくリスクがなく簡単に借りることができる融資制度は、非常にいい戦略です。

ホームページでは、融資の条件や限度額などが詳しく解説されています。

日本政策金融公庫:
https://www.jfc.go.jp/

東京都中小企業融資制度:
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/

大阪府の制度融資:
http://www.pref.osaka.lg.jp/kinyushien/seido001/

福岡県信用保証協会:
http://www.fukuoka-cgc.or.jp/

北海道の制度融資:
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/

今回は公的融資制度を利用してお金を借りる方法についてご紹介しましたが、他にもベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から出資してもらう方法や、クラウドファンディングによってお金を集める方法、公的機関から助成金や補助金を受ける方法などもあります。
これらは公的融資制度よりもハードルが高いですが、お金を返済する必要がないという大きなメリットがあります。
これらについては別の機会にご紹介しましょう。

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