リモートワーカーとして働く方も、様々な業種の方が参入してきているようです。
とはいえ、やはり一番多い職種は、ライターやイラストレーター、ウェブデザイナーといったクリエイティブ系の職種の方ではないでしょうか。
早いもので、私もフリーランスになって20年が過ぎました。
おかげさまでいまだに現役で元気に働いていますが、20年の間に、仕事を継続できなくなったリモートワーカーの方を何人も見てきました。
働けなくなった理由は様々です。
もっとも多かったのは、若いうちから健康維持を意識して行わかったために、体を壊して働けなくなったという方ではないでしょうか。
大多数のリモートワーカーの方は、20代~30代前半の体力も気力もある時期になる方が多いと思います。その際に体にしみこんだ生活習慣が、確実に10年後に影響してきます。
いささか説教くさい話ですので、書いていて気がひけるのです(我ながらおじさんになったなあと思いますが……)が、若いリモートワーカーの方が10年後もさらに活躍できるステップアップのための方法として、読んでいただければ嬉しいです。
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夜型の生活は確実に10年後にヤラレる
リモートワーカーになった方は、会社員の方のような規則正しく働く生活が肌に合わなくてリモートワーカーの道を選んだという方が多いのではないでしょうか。
今日は体調が、いまひとつだからお休み。明日は朝から夜までフルに頑張る。
自分のその時の調子に合わせて働けるのって、魅力ですよね。
ところが、実際にリモートワーカーとして仕事を始めてみると、バリバリ営業をかけて仕事を取ってこないと、お勤めの方と同じ生活すら維持できません。
よく、リモートワーカーやフリーランスは、お勤めの方の3倍稼がないと同じ生活が営めないといわれます。
個人的な意見ですが、これはあながち間違ってはいないと思います。
そのため、リモートワーカーになりたての頃は、とにかく来る仕事に飛びついて徹夜も辞さず仕事をするという生活を続ける方が少なくありません。
タイトルに矛盾するようですが、開業当初は、ワークライフバランスなんてぬるいことを言っていたら、間違いなく廃業に追い込まれます。
ただし、仕事の基盤ができてきたら、ワークライフバランスを厳守して、長期戦で働ける体と生活スタイルを構築すべきです。
昨年ご逝去された漫画家の水木しげる先生が、どんなに忙しい時でも8時間は必ず眠ると豪語して、他の著名な漫画家の方に笑われたという話は有名です。
でも実際、水木しげる先生は、過酷な漫画業界で、90代まで超人的な創作活動を続けられましたよね。
私の周囲で、20代でリモートワーカーになって、夜に仕事をする生活を続けている人で、心身ともに健康という人は見たことがありません。
総じて、呑み過ぎで肝臓をやられてるか、睡眠障害やうつ病などの精神疾患で、医師の治療を受けている人がほとんどです。
これは、あくまでも私の周囲での話ですが、他でも似たような話を聞きます。
夜型の生活を10年続けると、クリエイティブ系の職種はやられてしまうというのは、あながち間違ってないのでしょう。
クリエイティブ系の職種にとって、夜は魔力が宿る時間だと思います。
なぜか作業がはかどる。
アイデアがどんどんわいてくる。
コードがすらすら書ける。
こういった経験をした方も多いと思います。科学的なエビデンスはありませんが、夜は副交感神経が優位に働くので、冷静に物事を考えやすくなるのかもしれません。
とはいえ、心身とも10年後にダメージを受けるリスクが高くなるとしたら、やはり避けたほうがいいですよね。
では、仕事の実績と収入基盤を作る時代に、夜型の生活を強いられる時はどうやって自分の心身を守ればいいのでしょうか。
ちゃんとした策があります。
朝、必ず決まった時間に一度起きる
前日が徹夜を余儀なくされて、次の日の午前中は寝ていないと体がもたない。
こんなことってありますよね。
それでも、必ず次の日の朝、決まった時間にベットから出て、5分は起きていましょう。
5分経過して、辛かったら寝てしまってかまいません。
こうすることで、多少の乱れは生じても、規則正しい生活のリズムは壊れにくくなります。
朝起きて眠気が取れない時は強めの光を浴びる
日中に眠気が生じたりする睡眠障がいがある方の治療のひとつに、起床時に強い光を数分浴びるという方法があるそうです。この治療方法と同様に、夜型に生活が傾いたら、無理に朝に起きて、仕事部屋の照明を明るめにして仕事を続ける。
もしくは、外に出て、日光を10分以上浴びるようにする。
はじめた当初はかなりつらいですが、3日も続けると、眠気を乗り越えやすくなります。
スマホからSNSのアプリを削除する
かなり強引ですが、スマホからSNSのアプリを削除してしまう方法もよい方法だと思います。
ほとんどの人が、スマホに入れたSNSのアプリは、仕事の取引先よりも友人との雑談に使っているケースのほうが多いと思います。
自分で仕事をしているリモートワーカーは、自己管理能力がないなら、どんどん売上が下がって活動が困難になってしまいます。
いささかきつい話ですが、仕事中にSNSを通じて雑談を持ちかけてくる人からは、仕事はおろか、個人的に興味深い話をもらったことは、まずありません。
もはや友人ではなく、自分の時間を盗みにくる人ですね。
話しかけられても無視できないなら、スマホからSNSのアプリを削除して強硬手段に出ましょう。
まずは仕事です。
何もしない日を月に最低1日は作る
リモートワーカーになって数年は、がむしゃらに働かなければ、生活の維持が難しいと述べました。
矛盾するようですが、月に1日は何もしない日を1日は意識してつくるようにしましょう。
嘘はいけませんが、クライアント様からのお問い合わせも、「大変申し訳ありませんが、この日は先約がある」などと答えて別の日にアサインしましょう。
可能なら、スマホもパソコンもオフにして、一日を過ごしましょう。
疲れてたらマッサージに行くのもよし。海を眺めてぼんやりするのもよし。
お勧めは、関心があることに時間を使うことです。
たとえば映画を見に行ったり、あくまでも読者の立場で好きなジャンルの本を読んだりというように。
知的好奇心旺盛な方は、大学の市民講座などに通うのもいいでしょう。
こういったことを1~2年続けていれば、専門知識を蓄えることができます。専門知識を蓄えれば、アピール次第で、また仕事の幅が広がる。専門知識を蓄えたジャンルで競争相手がいないのであれば、ギャラは必然的に高くなりますよね。収入が増えるうえに、自由な時間も増える流れが作れます。
リモートワーカーが収入と自由な時間を手に入れるには、他にも方法がありますが、これらは効果的な方法だと思います。
まずは何はともあれ健康第一。
若いリモートワーカーの方は10年後の自分をイメージして常に最良のコンディションを作ることをおすすめします。
Image Credit: Jake Givens via Unsplash