ワンストップサービスを提供できるリモートワーカーは仕事に困らない

リモートワーカーとして活動する以上、なんらかの専門家として活動をすることになると思います。スキルや知識の提供の仕事の場合、特にその傾向が強いのではないでしょうか。

とはいえ、よほどの例外を除いて、一点豪華主義では、リモートワーカーとして仕事が成り立たないと思います。
会社組織にいるなら、「特殊鋼材研磨器具の整備」や「原子力発電所内の放射線遮蔽鉛防護壁のコンサルティング」といった専門のそのまた専門のスキルや知識だけでも、仕事は成り立つと思います。
しかしながら、リモートワーカーなら、確実にニーズはあるにしても市場があまりにも小さいスキルや知識は、相当の営業力がなければ、仕事を得ることは難しいと思います。

リモートワーカーには年々高い専門性が求められるようになってきています。
それと同時に、ワンストップサービスのスキルや知識の提供を求められることが増えているように思います。

一例を挙げます。たとえばウェブデザインサービスを行っているリモートワーカーが、リスティングや、SNSの効果的な運用管理のアドバイスを求められる。また、紙媒体やテレビなどの他媒体とのクロスメディア戦略について意見を求められるなどといったことです。

これはウェブサービスだけでなく、どのような分野のリモートワーカーにも求められる傾向が強くなってきていると思います。
社員として専門家をかかえられない時代ですから、リモートワーカーにグロスで解決したい問題を相談するという企業が増えるのは、至極当然の流れです。

むしろ、グロスでクライアントが解決してほしい問題を請け負わなければ、リモートワーカーは、仕事を獲得するのが難しくなってきている時代といえるかもしれません。

とはいえ、あきらかに自分の専門とは畑違いで、まったく太刀打ちできない相談を受けることもあるでしょう。

先ほどのウェブデザインの例で再度たとえますが、リスティング広告や、SNS活用での広告効果を高めることは知識があっても、紙媒体やテレビへの出稿は知識もコネクションもないとしましょう。
こういった場合、まさに行き詰まりですね。しかも、紙媒体やテレビへの出稿まで面倒見てもらえないなら、他の方へ依頼するという反応が返ってきたら涙を飲まざるを得ません。

こういった場合、あなたならどうするでしょうか。
一番確実な方法は、他のリモートワーカーないし、専門業者に委託すればいいのです。
ただし、自分ではできない作業を他のリモートワーカーや業者にアウトソースする場合、いくつか気をつけなければならないことがあります。

委託するリモートワーカーや業者は信頼できるか

仕事を委託する際に、もっとも留意しなければいけない点は、仕事として納品できるクオリティかつ、納期までに遂行できるリモートワーカーや業者を選択することです。

フリーランスの中には、スキルや実績を偽って、仕事ほしさに不誠実な対応をする者がいるのも事実です。
面識があり、実力もよくわかっている人物に依頼するのがベストですが、そうでない場合は、ネットで探したり、知人の紹介に頼るしかありません。

このような場合は、過去の実績をネットで調べたり、きちんと本人に実績を提示してもらいましょう。
また、最初の取引は、発注時に代金を全て渡したりしないといった危機管理も重要です。

委託するリモートワーカーとは契約書を交わすべき

あまりいい気分はしないかもしれませんが、仕事を委託した場合、契約書を交わしておくことをお勧めします。
具体的には「仕事の内容」、「やり直しや手直しをした場合の加算料金」、「納期」「ギャラの支払期日」などを明確に記載します。
もし、委託したリモートワーカーや業者が重大なミスを犯したりした場合、責任の所在はさておいて、あなたがクライアントとの窓口になるわけですから、リスク回避として盛り込むべきことは全て記載しましょう。

外部委託するリモートワーカーのギャラも含めて、クライアントに出す見積もりは正確に作れているか

外部のリモートワーカーに委託する場合、そのギャラも含めて請求額を設定しないと、自分が赤字を抱えることになってしまいます。
クライアントの意向で、やり直し作業が発生した場合、外部委託のリモートワーカーのギャラも高くなりますから、そのことも見越した見積もり価格を設定しておきましょう。

委託のリモートワーカーをお願いした場合、自分が司令塔になること

自分では対応できない業務を外部に委託して、金銭面などのリスクを回避をしっかり行えば、受注できる仕事が増えやすくなります。
ただし、自分が司令塔になって、全体の進行管理を行う責任があることを常に意識しましょう。

なにがしかの成果物を作る仕事をしたことがある方は、「進行管理」という仕事があることを御存じだと思います。
複数のリモートワーカーに振り分けた仕事がきちんと進んでいるかを確認し、遅れが生じている場合は最終的な納品に向けて調整をする、いわば指揮者のような仕事です。

この役割をあなたが、行わなければなりません。
一部の遅れが全体の遅れになりますから、クライアントに状況を説明して了解を得たり、場合によっては他のリモートワーカーに再依頼するなどの手配を行ったりなどといったことも行わなければならなくなるでしょう。

委託するリモートワーカーが増えるほど、その頻度は増えるはずです。

大変ですが、こういったスキルが身に着けば、一人では絶対に受注できなかった大型案件を丸ごと請け負い、いままでよりも利益を上げることが可能になってきます。

リモートワーカーである以上、一流のプレーヤーを目指すことは成功の確実な道です。
しかしながら、ある時期からマネージャーとしての働き方を身に着けることは重要なことといえます。

同時に、これまでの人脈を大事に維持し、経験の浅いリモートワーカーをサポートすることで、自分の仕事の信頼できるパートナーを複数作っていくことも重要な作業といえるでしょう。

リモートワーカーの素晴らしい点は、組織行動がなく、自分の裁量で仕事が行えることです。
その利点を生かしながら、ゆるやかなつながりを常に作るのも、リモートワーカーのなすべき仕事の一つともいえるかと思います。

名刺交換やSNSでのつながり、勉強会やオフで知り合ったリモートワーカーのコネクションを常に整理する作業を、ごく自然にできるようになると、一つ上の仕事が無理なくできるようになると思います。
今後の課題として取り組んでみてはいかがでしょうか。

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