スタートアップ資金調達方法 補助金編

これから創業するという人や、すでに事業を行っていて新しい分野を開拓したいというフリーランス・経営者のみなさんは、どのような手段での資金調達を考えているでしょうか?
民間の金融機関からの融資は審査が非常に厳しいですね。
家族や友人から借りられるお金にも限度があるでしょう。
そこで、フリーランス・経営者の方は公的な制度を利用することをおすすめします。
今回は返済の必要のない「補助金」の制度についてご紹介しましょう。

補助金制度は返済義務がない!

フリーで働いている個人事業主や起業して会社を経営している人にとって、とても便利なのが補助金制度です。
補助金のメリットは、何と言っても返済義務がない!ということです。
通常の資金調達ならば民間の金融機関からでも、公的な融資制度を利用しても、必ず返済する必要があります。
この負担から免れることができるというのは、経営者にとってはとっても魅力的ですね。
浮いたお金は銀行への返済に回して資金繰りの負担を軽くしたり、新たな商品開発の費用として使うことができます。
実際にはどのような制度があるのでしょうか。

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創業・第二創業促進補助金

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source : http://sogyo-hojo.jp

これから創業する人、もしくはすでに事業を行っていて、これから業態を転換したり新たな分野に進出する(第二創業)という人は「創業・第二創業促進補助金」が利用できます。
これは中小企業庁が実施している補助金で、中小企業や小規模事業者を対象としています。
つまりスタートアップのための補助金なのです。

対象者

創業、第二創業を行なう個人・中小企業・小規模事業者

補助される金額

経費の3分の2まで

補助金額の上限

創業には200万円
第二創業には1000万円

この補助金制度は最近では平成27年の3月に募集が行なわれて、すでに募集終了しました。
しかし毎年数回は募集されているので、創業を検討している人は中小企業庁のサイトをこまめにチェックしておきましょう。

http://sogyo-hojo.jp/

小規模事業者持続化補助金

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source : http://h26.jizokukahojokin.info/

すでに事業を行っていて、従業員が一定数以下の事業を行なっている人が利用できるのが「小規模事業者持続化補助金」です。商工業の場合は従業員20名以下、卸売業やサービス業、小売業などならば従業員5名以下の事業者が対象となっています。

対象者

小規模事業者

補助される金額

販路開拓にかかる経費の3分の2

補助金額の上限

50万円(雇用を増加させる取り組みには100万円)

この補助金は平成27年は5月まで募集されています。このような補助金は類似のものが年に数回は募集されるため、該当する経営者の方は応募してみてはいかがでしょうか。50万円と他の補助金に比べれば少額にも見えますが、多く募集されていて小規模事業者の人には大きなチャンスです。

http://h26.jizokukahojokin.info

新連携事業支援

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source : http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/noushoko/2014/0207NoushokouKoubo.htm

異なる分野で事業を行う他の中小企業と連携して、新たな事業を行なう場合「中小企業・小規模事業者連携促進補助金」を利用することができます。他分野でビジネスを行なっている企業と連携することで、新たな市場を開拓・創出したり、新製品を開発したり、既存サービスを高付加価値化したりすることができます。この補助金では、連携して行なった取り組みの研究開発費やマーケティング費用などが補助されます。

対象者

2者以上で連携して新たに異分野で事業を行う中小企業

補助される金額

研究開発費、マーケティング費用などの3分の2

補助金額の上限

3000万円

例えばアパレル企業であるA社と、Webコンテンツを作成するB社とが連携して、新たなアパレル関連サイトを開設しようとしたとします。このビジネスが国に認定されれば、A社とB社は互いの経営資源を持ち合って事業化を進めることができます。仮にサイトの開発費に1000万円、マーケティング費用が500万円かかったとしたら、計1500万円のうちの3分の2である1000万円が補助されます。しかし例えば経費が5000万円かかった場合、補助金の上限は3000万円なので3000万円以上は支給されないことに注意しなければなりません。

http://www.chusho.meti.go.jp/shogyo/noushoko/2014/0207NoushokouKoubo.htm

海外ビジネス戦略推進支援事業

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source : http://www.smrj.go.jp/keiei/kokusai/fs/boshu.html
あらゆる分野でグローバル化が急速に進む現代では、海外展開を考える企業や個人の方も多いと思います。これから海外でビジネスを行なおうと考えている人は「海外ビジネス戦略推進支援事業」の制度を利用することができます。この制度では海外展開の戦略づくりやサイトを翻訳して外国語にしたりする費用が補助されます。

対象者

海外展開にチャレンジする中小企業

補助金の対象

市場調査費用、翻訳費用、サイト構築費用、旅費など

海外展開するにあたって一番ネックとなるのは、国内への展開に比べて初期投資が高くかかることです。特に市場調査や旅費などは非常に高くかかってしまいます。この一部が補助金でカバーされるならば、これまで海外展開を諦めていた方でもチャンスを掴むことができるかもしれません。

http://www.smrj.go.jp/keiei/kokusai/fs/boshu.html

デメリットは「手間」

国や地方自治体の設定する条件をクリアできれば、数十万〜数百万以上の援助を受けることができるこれらの制度ですが、唯一のデメリットは手間がかかるということです。
まずどのような事業を行うのか詳細を記した事業計画書を提出し、審査を受けなければなりません。
また事業を実施したら、その事業内容を事業局に報告する義務もあります。
事業内容のチェックは数ヶ月かかることもあり、非常に大きな手間と時間がかかるのです。
また、報告すれば補助金が得られるというわけでもなく、経費が条件をクリアしていたと認められなければ給付されません。
忙しい個人事業主や創業して間もない経営者の方には大変ですね。

そして気をつけなければならないのは、補助金をあてにした事業計画はつくらない!ということです。
補助金は確実にもらえるものではありませんし、支払われるまでに数ヶ月〜1年かかります。
補助金を資金繰りのあてにしても、支払われるまでのタイムラグでお金が足りなくなる可能性もあります。
事業計画は補助金がなくても実現できるものを作成し、補助金が得られればそれをその後のビジネスに活用していく、というスタンスが大事ですね。

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