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ロンドンで増加するリモートワーク
過去10年イギリスでのフリーランス(個人事業主)・リモートワークの数は、年々増加していましたが、特にロンドンでは、2008年の世界金融危機以来、その数が倍増しました。
これは、安定した仕事の不足とともに毎日9時から5時まで会社で働くという生活サイクルに疑問を抱いた若者達が、自分のやりたいことで収入を得るための方法として、独立してリモートワークを始めるケースが増えたというのも反映しているのでしょう。
ロンドンでは、通称シリコンラウンドアバウトと呼ばれているテックシティーの中心であるオールドストリート、メディア・クリエイティブ系のヒップスター達が徘徊するショーディッチ、さらに東に向かったイーストエンドのエリアの全体で、小規模スタートアップビジネスが急増しました。スタートアップ企業の規模は様々ですが、従業員は創立者1人、または数人のみという会社も少なくありません。
人気が高まるコワーキングオフィス
経済的利点
オフィス賃貸料が高騰するロンドンで、小規模スタートアップ企業が、オフィスを持つというのは経営費への大きな負担です。
ホームオフィスでは、信頼性、孤独感、プライベートとの境界線など、様々な問題があります。
コワーキングオフィスは、ロンドン市内に安価でオフィスを構えることができ、ホームオフィスの問題点も改善されるため、小規模スタートアップ企業、フリーランス、リモートワーカーから人気を集めています。
こうしたニーズの上昇に合わせてコワーキングオフィスの数は年々増加しています。
最近では大手のオフィスレンタル会社もこのマーケットに参入し、コワーキングオフィスチェーンがロンドンはもとよりイギリス全体に増えつつあります。
コワーキングオフィスのコミュニティー
さらに、コワーキングオフィスの人気の要素は、同じ目的を持った者同士のコミュニティーとコラボレーションの場という点でしょう。
同じコワーキングオフィスで知り合った起業家同士が情報交換をすることによって、それぞれのネットワークを広げ、さらに共同で新しいビジネスまたは商品を作り出すという例もあります。
コワーキングオフィスは増えたものの、資金の乏しい小規模スタートアップ企業、フリーランス、リモートワーカーも多く、無料Wi-Fiのカフェで仕事をしている人が多いのも事実です。
そこで、今回は、比較的安価で利用できるコワーキングオフィスをいくつか紹介します。
比較的安価で利用できるロンドンのコワーキングオフィス
Huckletree
source: https://medium.com/@huckletree/it-s-your-move-745dbcdc1039#.s1eq9ih1c
「イノベーション志向とコミュニティー運営のための共有スペース」をモットーにテクノロジー系スタートアップ企業のサポートを推進。サスティナビリティーを重要視したエコロジーフレンドリーなオフィス作りがユニークです。
http://www.huckletree.com
Central Working
ショーディッチ,ブルームズベリー、ホワイトチャペルそして新しくできたシティーセントラルを含めての四カ所にクラブを持つコワーキングオフィス。ショーディッチはテクノロジー系、ホワイトチャペルはメディア系と、各クラブによって集まる企業の種類が多少違います。
http://centralworking.com/
Winkley Studios
多くのコワーキングオフィスがテクノロジー系企業を対象に経営している中、「幅広いコミュニティーを育成していきたい」とアーティストも含んだ多様なビジネスにスペースを提供しています。オフィスというよりは大きな家を共有スペースとして使っているようなコワーキングオフィス。
http://winkleystudios.com
Innovation at 90 Main Yard
ロンドン中心から少し離れた場所に位置する、クリエイティブな若者の活動の地盤として人気のハックニーにあるオフィス。土地柄を反映して建築、映画、デザイナー関係の利用者が多いです。オフィススペースはお互いの知識を分かち合う場所であり、家族のような雰囲気を作りたいと言う観念をもとに、オフィス使用者同士の友好を深めるための社交行事が頻繁に開催されています。
http://90mainyard.co.uk
Google Campus
Google Campus Cafe は無料で利用可能。超高速インターネットを好きなだけ使えてしかもGoogle Campusが行うネットワークイベントや人材育成セッション等にも無料で参加できます。とても人気が高いため、デスクスペースを獲得するには朝一番に行くことをオススメします。
https://www.campus.co/london/en
これらのコワーキングオフィスは、どれも共通してオフィススペースをコミュニティー、そしてネットワークを広げる場であることを重要視しており、様々なワークショップ、ネットワーキングイベントなどが開催されています。