はじめまして、苫米地式認定コーチの高嶋芳幸です。
わたしは普段、「コーチング」を提供する「コーチ」として全国的に活動をしています。
コーチングの仕事は主に、クライアントがゴールを達成できるマインド(脳と心)を作っていくお手伝いをすることです。
クライアントの人生を全方向的にハッピーにしていく仕事であるとも言えるでしょう。
さて、そんなわたしが、とあるご縁で、リモートワークを実践し、当メディア「anywher」を運営しているWM & Creators, Inc.の社員の方々とお話をする機会をいただきました。
そして、リモートワークという働き方を知り、その内容を理解するにつけ、人々が人生の全方向的にハッピーになっていくための働き方であるとわかり、深く共感しました。
そこで今回から、リモートワークという働き方をコーチング理論からバックアップするという趣旨で記事を寄稿させていただく運びとなりました。
よろしくお願いいたします。
リモートワークに興味があるが、一歩を踏み出せない人がどう考えるべきか
今回のテーマは、
「リモートワークに興味があるが、一歩を踏み出せない人がどう考えるべきか。」
というものです。
人生の幸せとは、なにも仕事に限らないはずです。
ところが、仕事をあまりにも優先する結果、その他の幸せをないがしろにしてしまうことがよくあるようです。
仕事は順調だが体はボロボロ、お金は稼いでいるが家族はバラバラ、そのような例は枚挙にいとまがないでしょう。
そんな方にとって、仕事とそれ以外の活動すべてをバランス良く追求できる、リモートワークという働き方は大変魅力的に映るものでしょう。
もちろんリモートワークは、いたずらに自由な働き方のみを賞賛するものではありませんが、その直感は、おおむね正しいと言えるでしょう。
リモートワークの働き方は、「オフィスに毎日通勤しなくてはならない。」という制約を外すことで、仕事以外のあらゆる人生の目的も大切にしていこうという思想が貫かれているからです。
ところが、「いざリモートワークという働き方をはじめてみようと思うものの、なかなか怖くてできない。」という話を聞きます。
企業に勤め、オフィスに通勤することが当たり前になっていた人が、特にこう感じることが多いようです。
「せっかく自分の人生を前向きに進めるためにリモートワークの働き方と出会ったのに、なんだか不安で実践できません。」というのは、実に勿体無い話でしょう。
このような人に、コーチング理論はどのような回答を示すのでしょうか。
リモートワークの一歩を踏み出せない理由
コーチングの概念の中に、コンフォートゾーンというものがあります。
これは、「安心できる領域」という意味です。
人間は生体を維持するために、昨日まで安全に過ごすことのできた状態を維持しようとする生理的な欲求を持ちます。
その結果、コンフォートゾーンを持つこととなります。
例えば、自宅や通い慣れたカフェ、いつもやっているルーティーンなどがコンフォートゾーンにあたります。
昨日までその中で安全に生き延びてきたため、それらに対して強烈な安心感を覚えるのです。
その事実を裏側から見ると、コンフォートゾーンを出ようとすると強い不安や恐怖を感じるということが言えます。
これは人間が自分を守るための本能的なシステムなのです。
昨日まで、オフィスワークしか実践したことがない人が、リモートワークを実践しようとすると不安や恐怖を感じてしまうのはこういうわけなのです。
その人の精神が弱いからではなく、人間とはそもそも、そのようなものなのだということです。
リモートワークについて論理的に考察する
では、そういった事実を踏まえたうえで、自分の人生を充実させるためにリモートワークをはじめたい人はどうすればいいのでしょうか。
そのためには、不安や恐怖をマネジメントするという発想が必要です。
「そんなことできるの?」と思われるかもしれませんが、それができるのです。
人間の脳には、論理的思考を司る領域と、情動を司る領域があります。
そしてそれらは、片方が働くと、もう片方の働きが押さえられるシステムになっています。
例えば、リモートワークを実践すると考えると、不安や恐怖が湧いてくるとします。
そのときには、論理的な思考はできているでしょうか。
おそらく、できていないですよね。
それは、不安や恐怖という情動が働いた結果、論理的思考が抑えられてしまっているからです。
実は、このからくりを逆向きに利用することが、恐怖や不安のマネジメントにつながります。
リモートワークについて徹底的に論理的考察をしてみるということです。
答えが合っているかどうかは別として、このように論理的な思考を習慣化することで、リモートワークに対して感じる恐怖や不安が薄れていきます。
そして、冷静に吟味して、準備をすませ、自分のタイミングでリモートワークをはじめれば良いでしょう。
恐怖や不安にかられながらではなく、しっかりとした自分の意思で一歩を踏み出すことができるでしょう。
参考にしていただけると嬉しいです。
Image credit: Jadon Barnes via unsplash