リモートワークでの採用は、多くの志願者がいる一方、経営者はとても頭を悩ます問題でもあります。
なぜならリモートワークで、個人の生産性やチームとの相性を判断することは、オフィスワークよりもはるかに困難だからです。
そこで、グローバルなヴァーチャル企業であるGreenback Expat Tax Services社の共同創設者デイヴィッド・マッキーガン氏は、会社と新規雇用者の相性を判断するために、採用を行う際に仮採用期間を設けています。
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完璧な判断基準となる採用条件はない。
マッキーガン氏は、リモートワークにも監督、構造化、フォーカスポイントや規則は必要だと主張します。
同社では、仮採用中の従業員はいくつかのキープロジェクトに参加しますが、同僚や顧客との接触はかなり限られているそうです。
後に、仮採用者の仕事ぶりが会社のワークスタイルとマッチしていると判断された場合にのみ、フルタイムで働くことになります。
マッキーガン氏は、完璧な判断基準となる採用条件を探していたけれども、100%完全というものはないということに気づき、仮採用期間を義務付けることにしたそうです。
相互信頼関係を築く。
抜き打ちでオフィスに現れて、従業員の働きぶりをチェックするようなことのできないリモートワーク企業にとって、チーム全体との信頼関係を築くことはとても重要です。
同社では、四半期ごとに共通の目標を立て、企業側から従業員への期待を明確にし、全員がビジネスの拡大という同じ目標に向かって邁進することで、相互の信頼関係を築いています。
プロジェクトを一緒に行う。
信頼関係を築くもうひとつの方法は、仮採用期間に1つか2つのプロジェクトを一緒に行い、彼らのスキルセットを調べて、プロジェクト完成までの過程で彼らが会社の期待に応えられるかどうかを判断することです。
これに参加するのは、仮採用者と彼らの直属の上司のみで、彼らはこれらのプロジェクトに焦点を当てて一緒に作業をしていきます。
その他のメンバーは、時間のロスが発生しないようにプロジェクトには参加しません。
ミスに対する対処を観察する。
企業の中には、仮採用期間を2週間程に定めて、候補者に小さな職業適性検査をしたり、企業側からの信頼を表すために重要なタスクを与えて、やらせてみるところもあります。
タスク終了後には、既存メンバーがそれをチェックします。
例えば、それがコードに関する作業ならば、コード・レビューをすることなどがこの最善の方法となります。
この場合にも、適切で明確なフィードバックは欠かせません。
また仮採用者がミスをしても、それに対しての対処の仕方を観察したり、不明点について彼らに質問を奨励する機会にもなります。
リモートワーカーにgoogleで検索して解決する能力がないのでは困りますが、質問を奨励することは、業務の時間短縮になります。
新人リモートワーカー
ほとんどの新人リモートワーカーは効率よく仕事をしたいと思っていても、そのやり方を知りません。
それが「軽率な行動をとる者だ」と解されるのは、彼らにとって不本意なことです。
こういったことはリモートワークでは、起こりやすくなります。
そうなる前に、問題点をつきとめることが大事です。
もし、それがパフォーマンスの問題なら、彼らに助けを差し伸べるだけで解決できます。
リモートワークのチームに紹介
仮採用期間が終わって本採用になったら、そのまま業務を進めるのではなく、メンバー全員に紹介します。
社内のコラボレーションツールで発表したり、週間/月間のコンフェレンスコールで取り上げたり、自社コーポレートサイトの「メンバー紹介」に掲載してもいいでしょう。
充実した30日間の仮採用期間は、新入社員がリモートワークにフィットするかどうかを判断する大きな助けになります。
ビジネスの前線で新入社員をマネージすることは時間のかかることですから、このような期間をとって、前もって適切であるかどうかを判断することは、企業にとって大きな利益となります。
http://www.entrepreneur.com/article/246128
http://www.betterremotework.com/remote-work-blog/introduction-new-employees-remote-team
Image credit: Breather via unsplash