オフィスワーク vs リモートワーク

米国の34%の労働者はフルタイムでのリモートワークを望んでいると言われます。
オフィスワークとリモートワークでは、はたしてどちらのほうが優れているのでしょうか。

オフィスワーク

グローバルワークプレース・アナリスティックによると、米国の1億2千万人のオフィス労働者のうち、自宅でリモートワークをしているのは3%だそうです。
ワークモデルの再設計は、オフィスを生産性とコストパフォーマンスの高い場所にし、労働者にとってもより魅力的な環境に作りを目指しています。

オフィスワークの特徴

自宅でのリモートワークと違い、プライベートな誘惑や家族やペットからの邪魔が無いため仕事に集中できます。
オフィスワークを行う従業員はSkypeよりも、会議室でのミーティングを好みます。
職場文化は、労働者間の共通のゴールや、共通の価値の周辺に生まれるものであり、リモートワークで作り出すのは困難だと考えます。
多くの労働者は、リモートワークに必要な「自立心」や「モチベーションの維持能力」などのスキルに欠けており、オフィスワークの方が最適だと考える方もいるようです。

Yahoo,Googleはリモートワークをやめた

ヤフーCEOのマリッサ・メイヤー氏は「人は独りでいる時の方が生産性は上がるだろうが、ほかの人と一緒にいる時にはより協調的・革新的になることができる」と語ります。
以前はリモートワークを許可していた彼女も、職場にエネルギーや活気を取り戻すために、従業員をオフィスへ呼び戻した一人です。

グーグルの創設者ラリー・ペイジ氏が所有するプライベート機の座席は、グーグル社員のワークスペースよりも広いと言われます。
そんな彼もイノベーションを起こすために、社員に交じってGoogleplex(グーグル本社)で働いています。
従業員の4分の3が働くGoogleplexの中央部は、個人用のデスクや仕切りのない「オープンオフィス」になっています。
会社にとってこれはオフィスの維持費を下げ、生産性を高めるという2つの利益を生み出しており、同社は今、ワークモデルをリモートワークからオフィスワークへと再設計しています。

オープンオフィス

オープンオフィスでは、壁も仕切りもなくし、労働者は怠けることができず、生産性向上させます。
小部屋を取り払うことによりオープンオフィスでは、より多くの労働者を入れることができオフィスのコストを下げることができます。
しかし、オープンオフィスは騒々しく、気が散り、プライバシーがなく家族の写真や個人的なものをデスクの上に置くこともできません。
また、リモートワークのように、リフレッシュするために床で瞑想するようなことも不可能です。

オープンオフィスの取り組みの他にも、必要な時にデスクを予約して使う「ホテリング」や、複数の従業員が1つのワークステーションを異なった時間帯に使用する「ホットデスキング」のような、新しいデザインコンセプトは、オフィススペースの使用を最適化します。

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リモートワーク

2014年の調査によると、米国では約500万人の労働者が、少なくとも月1回は自宅からリモートワークをしています。
調査に参加した米国労働者の67%が、自宅からのリモートワークの方が生産性が上がると答えています。
ある条件下では、雇用者も被雇用者も、ホームオフィスの方が生産性が上がることに同意しています。

ソフトウェアのコーディングやグラフィックデザインなどのようなクリエイティブな職種では、自宅での作業が創造性をより掻き立てます。
リモートワークでは、海外からトップレベルのソフトウェア開発者を雇うなどの、オフィスの場所に関係なく社員調達ができます。
従業員は自宅からのリモートワークにより、コスト効率よく働けます。
ホームオフィスの税額控除などの特典が、自宅からのリモートワーカーの全体的な報酬を押し上げます。

このような有名企業の施策や研究結果により、やはりリモートワークはすべての業種や従業員に対してうまく機能するわけではないように感じます。
オフィスワークにはオフィスワークの良い部分があり、リモートワークにはリモートワークの良い部分がある。
とりわけ、IT系技術者やデザイナーなどで構成された企業で、且つ自己管理能力があり、能動的な従業員であれば、リモートワークは効果を発揮するようです。
オフィスワークにするべきか、リモートワークにするべきか、参考にしてみてはいかがでしょうか。

参考
http://www.business.com/

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