リモートワークは自宅でやらないといけないわけではない

あなたがフリーランサーか、駆け出しの起業家で、まだ自分のオフィスを持っていない場合のオプションは、大体の方で

1.自宅でリモートワーク
2.カフェでリモートワーク
3.コワーキングスペースでリモートワーク

のどれかに該当すると思います。
CentUp.の創設者レン・ケンダルさんも起業家として自ら上記のオプションを、1から3の順に経験したそうです。それぞれのスペースについての彼の評価を見てみましょう。

自宅でリモートワーク

ホームオフィスで働くことの最大のメリットは経費の節減です。自宅で働いていれば、デスクを借りたり、コーヒーをオーダーするお金をビジネスに使うことができます。しかし、自宅を仕事に使わないことによって得られる価値についても考えてみる必要があります。

初期段階の起業家には、Airbnbのようなツールが、自宅の余分な部屋を収益化する手助けをしてくれます。Grind、 Office Nomadsや The Icehouseのようなコワーキングスペースを借りるには、$ 300 (約3万4千円)から$ 500(約5万6千円)のコストかかりますが、自宅の部屋を月3~4回貸し出すことで得られる収入はそれを相殺し、さらに余剰利益を上げることもできます。

例えば、米国のシカゴでは昨今ホテルに対抗して、貸し部屋に多くの需要が集まっています。自宅の余分な部屋を使って月に$ 500(約5万6千円)から $ 1,000(約11万3千円)稼げるのであれば、自宅をオフィスに使うべきかどうかは、自明の理です。

自宅から働くことにはその他にも無形のコストがかかります。「家庭生活」をしている時と「仕事中」の精神状態は、異なっている必要があります。

それらを混同してしまうと、業務中に十分仕事に取り組めていない、または、家庭生活の時間に、家族に十分時間を費やしていないという罪悪感にさいなまれてしまいます。このジレンマをうまく処理できる人は、ほとんどいません。

最後に、ホームオフィスで業務している場合、頻繁に会議を必要とするようなビジネスでは、公共の場や顧客の場所で会議を持たざるを得なくなります。それは可能なことですが、同時に潜在的にあなたのビジネスについての悪印象を与え、顧客の支払額にも悪影響をおよぼすことになりかねません。

カフェでリモートワーク

カフェで仕事することについては、独立した作家やフリーランサーをイメージされがちですが、カフェで仕事している大半の人は、実はフルタイムの仕事を持っています。彼らはオフ時間にちょっとサイドプロジェクトに取り組んでいるだけなのです。これは憶測ではなく、ケンダルさんが実際にカフェで数百人にランダムに話しかけて確認した事実だそうです。
コストの観点からは、フルタイムの起業家にはカフェから作業することには、大きな利点があります。自宅の余分な部屋を貸し出してお金を作ることもできるうえ、上記の仕事/生活間の問題も解消できるからです。
カフェで働くことでの最大の問題は、電話です。いくら時代遅れではあっても、電話/スカイプ通話はまだまだビジネスの非常に大きな部分を占めています。
カフェで作業する起業家は、新しいクライアントを獲得したり、新しい顧客をビジネスへ誘導しようとしているのかもしれませんが、カフェがこのような会話に適すると思うなら、考え直した方がいいでしょう。
作業時間に必ずしも電話をしなければならないわけではありません。でももしそうするなら、この小さな行為が大きな問題を引き起こすことを考慮してください。
また、コーヒー1杯だけで6時間もカフェに粘るのはやめましょう。

コワーキングスペースでリモートワーク

ここ数年のコワーキングスペースの発展には理由があります。経済は変化し、より多くの人々が典型的な午前9時から午後5時の仕事を離れ、起業ブームも起こっています。自動化と生産性の向上を考えると、長期的な労働の未来は「独立した労働者が多くの企業をサポートし、複数の場所から収入を得る」方向に向かっています。

自宅やカフェのようなお金のかからない場所を脱出した後、コワーキングスペースは初期の起業家にとって最良の選択肢となります。
最終的に成長した企業は独自のオフィスに移るわけですが、小さなスタートアップやフリーランサーにとってコワーキングスペースは、ビジネスを正当化し、収益を上げ、自宅から働く時のような心理的障害を取り除いてくれる当面のスペースとなります。
現在ケンダルさんはGrind LaSalle と ICNCという2つのコワーキングスペースから業務を行っているそうですが、来年の予定はまだわかりません。多くの起業家は起業当初、月ぎめでデスクをリザーブするようなガッツを持つものですが、起業家は何が自分のビジネスに最適かという心理エクササイズをすべきだと、ケンダルさんは勧めます。
それには、あなたのワークスペースにかかるコスト/利益と、仕事の出来高を量ります。あなたの生産性と潜在性を考慮すると、無料の環境で作業をすることによるコスト削減は、あなたが想定しているほどのものではないかもしれません。

一起業家の意見としてケンダルさんは、自宅からの仕事はしない方がいいと言っていますが、あなたにとって最適なワークスペースはどこでしょうか。

参考
http://thenextweb.com/entrepreneur/2014/01/23/working-remotely-doesnt-mean-work-home/

Image Credit: Alejandro Escamilla via unsplash

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