ヘルスケア業界にも広がるリモートワーク

リモートワークは、デザイナーやプログラマーやライターなどの働き方と思われがちですが、それ以外の業種にもリモートワークは普及しています。

10月1日付のHealthcare IT Todayに、6000記事1400万pvをもつHealthcareScene.comの創設者ジョン・リン氏がヘルスケア分野へのリモートワークの進出についてレポートしています。

ヘルスケア業界にも広がるリモートワーク

彼は、ヘルスケアのすべての分野で、多くのリモートワークの機会が見られると述べています。
特にカルテに記載されている病名を、WHOの定める国際疾病分類に従い、コード化するコーディングの業務では、リモートワークは頻繁に行われているそうです。
現在、大規模な医療機関の中で、リモートコーディングの労働力を持っていないところはおそらくないでしょう。
ヘルスケアITの世界では、紙のカルテを電子的なシステムに置き換え、電子情報として一括して編集管理し、データベースに記録する仕組みのHERと医療ITコンサルタントの世界で、常にリモートワークが取り入れられています。

彼によれば、これは特に驚くことではありません。
すでに、コンピュータをリモートでコントロールしたり、患者をオンラインビデオで診察することも可能です。
リモートワークの労働力を管理したり、調整する方法の数は飛躍的に増えています。
リン氏が運営するHealthcare IT Centralのリモートワークのボードにも、たくさんの求人が集まっているそうです。

ヘルスケア業界でリモートワークが支持される理由

リン氏は、今後もヘルスケア業界でリモートワークが進むのは、間違いないと断言します。
そして、このトレンドがヘルスケアで起こっているのには多くの理由があると言います。
ヘルスケアの多くの分野では、文字通り、有資格者を雇い入れることができない組織が存在しているからです。
時には、医療施設が誰にも望まれないような地域にあることがあります。
また、特定の地域で、特定のスキルへの多くの需要があり、それに見合った才能を求めるには他の地域を当たらなければならないこともあります。
しかし、リン氏は、リモートワークが受け入れられている最も説得力のある理由は、「組織が既存の労働力を保持したがっていることだ」と分析します。
組織にとって、その知性を持つ人を失うことは、大きな打撃となるからです。
ですから彼らにリモートワークで働きつづけてもらうことは、組織にとっても、労働者にとっても素晴らしいオプションなのです。

ヘルスケア業界のリモートワークで気をつけるべき点

過去5年間リモートで働いた経験から、リン氏はリモートワークを成功させる、いくつかの鍵を見つけ出したそうです。
まず第一に、リモートワークのチームで働く人たちは、それぞれの特定分野の専門知識に長けていることを確認することです。
次に、彼らに責任を持たせ、彼らの労働をトラッキングできるようなシステムを作り出します。
このシステムは彼らの仕事を評価をする際の参考になります。
これがあることは、彼らにとっては、良い仕事をしていることを示す機会になると同時に彼らの素晴らしい仕事を認める機会となるのです。
そして第三に、質の高い一貫性のあるコミュニケーションの手段を作り出すことです。

現在リモートワークは、ヘルスケア業界の「大きな現実」になりつつあります。
それが間違って行われたら、リモートワークを恐れなくてはならなくなりますが、正しい構造を築くことができれば、リモートワークが与える利点を十二分に活用することができるのです。

これからも、より多くの様々な業界がリモートワークを実施できるようになるといいですね。

参考
http://healthcareittoday.com/2015/10/01/remote-work-in-healthcare/

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